もしも
たった一つだけ 嘘を吐くことを許されたとしたら、
セナの為に、セナを傷付けない嘘を吐こう と決めるのがあたし。
もう二度と嘘を吐きません、 と嘘を吐くのが蛭魔君。
「どう?」
「言い得て妙だな」
及第点をやろう、とソファにふんぞり返りながら彼は言った。
そして不適に笑いながらこう付け足す。
「減点があるとするならば」
「するならば?」
「この俺にそんな条件を突き付ける奴なんざいねぇよ」
「なるほど」
言い得て妙ね。
大層大嘘吐きなこの男は、等しく正直者だな と思った。
***
蛭魔さんも まもりちゃんも、自分という人間と相手という人間のことを良く分かっている。
分かっているから条件付の仮定を組み立てることが出来る。
でも、それなのに1秒後に自分や相手がどう動くかを想像出来ないのが、ハマッてしまった理由なんじゃないかな。
(2005/04/26)